■補完性の原則(the principle of subsidiarity)

 歳出機能は分権化されるべきだとの一般原則。この原則に従って政府間で歳出機能配分を行うと、まず基礎的自治体を優先し、次に広域自治体を優先し、それらが担うことがふさわしくない歳出機能のみを国に割り当てることになる。
 この原則はヨーロッパ評議会が制定したヨーロッパ地方自治憲章では基本的原則になっており、憲章の第4条の3は「公的な責務は、一般に、市民に最も身近な地方自治体が優先的に履行する」ことを規定し、事務の規模や性格上、より広範囲の地域で担われることが望ましい場合や、効率性や経済の観点からそれが望ましくない場合を除いて、歳出機能を地方政府に分権化するべきことを述べている。


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