■暫定予算と補正予算

まず、新会計年度の開始に先だって、国の経済活動に必要な経費や収入を盛り込みながら当初予算が作成される。これに対し、政治的な対立などの事由で新年度の開始以前に予算の成立が見込めない場合、人件費等の最低限の経費を見積もって予算成立までの短期的な予算を作成する。これを暫定予算という。一方、予算の作成後に景気の後退や自然災害などの理由で緊急に経費または債務負担行為が必要となった場合に作成される予算を補正予算という。わが国では、補正予算の作成は常態化しており、それゆえ、当初予算と補正を経た決算の数値とは大きな食い違いが生じることとなる。なお、当初予算の成立とあいまって暫定予算は当初予算に吸収される。


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