■予算改革

古典的な予算原則のもとでは議会の監視のもとに行政活動を限定することが重視されていた。ところが、ケインズ政策の登場によって、政治過程における利害の錯綜や財政規模の増大が明らかになると利害の調整や予算の効率的な運用を求めて予算改革の動きが強まっていった。その例としては、国民経済計算にもとづく予算編成や政策評価、費用便益分析の活用などがあげられ、近年では、支出の増大を他経費の削減と結びつける試み(Pay as you go原則)や中長期の財政計画を作成する動きが先進各国に観察される。わが国でも財政経済諮問会議によって財政運営や予算編成の基本方針が示されるようになったが、こうした動きも世界的な予算改革の流れの一環としてとらえることができる。


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