■財政統制

国家の経済活動を貨幣的に表現したものとして予算を理解した場合、どのような主体がどのように予算を作成、執行、評価するのかという問題が問われることになる。その際、「control(統制)」をその語源にさかのぼり「counter-role(対抗役割)」と解釈し、さまざまな政策主体の対抗関係のなかに予算編成、審議、執行、決算といった予算循環を位置づけるみかたを財政統制と呼ぶ。財政統制はその意思決定過程における各主体の関係によってさまざまに定義することができるが、行政の予算編成権の強さを強調した「大蔵省統制」や議会の影響力に重点をおいた「議会統制」などの類型化が一般にはおこなわれている。


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