■予算原則

毎年度編成される予算は議会を通じてコントロールされるが、その際に依拠すべき基準を定めたものが予算原則である。アダム・スミスやアドルフ・ワーグナーは、予算編成上の経験的知識から「古典的予算原則」を確立したことで知られる。ただし、予算原則が完全に守られる例は皆無に等しく、時代とともに社会のニーズが変化するのに対応して求められる予算原則自体も変化する。「現代的予算原則」としては、ケインズ政策の普及を反映し、行政の裁量性の高まりや均衡財政ルールの放棄を強調した、ハロルド・スミス、ヴィットマン等の予算原則をあげることができる。


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